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LINEスタンプ発売! 場づくりんごに込められた深〜い意味とは?
「たまに出てくるこのひょろっとしたりんごはなんなの?」と思っている人も多いはず。
ただのりんごではなく、「場づくりんご」という名前です。
まさかのLINE場づくりんごスタンプ発売を記念して、りんごのヒミツを明かします!
「場づくりんご」誕生秘話
NPO法人れんげ舎の「場づくりクラス」が本格始動したのは2013年のこと。
クラスのコンセプト、カリキュラム、受講生の方々とのかかわりなど、企画段階であらゆることを話し合っていた。
れんげ舎が共有している「場づくり」というコンセプトは、単にノウハウを積み重ねて「それらしく場をしつたえる」ということではない。
「その人の内面、内側とつながった「場」をどうつくり出すか?」ということが、中核となる考え方だ。
自分の心のなか(内側)にある「思い」や「本当の気持ち」を反映した「場」を、どうやって現実世界(外側)につくり出すか?
この哲学に基づいた理論とノウハウが、れんげ舎の「場づくり」の真骨頂なのだ。
そんな話を真剣にしていたとき、スタッフの一人が、ノートに落書き…ではないのだろう、
考えをイラストという形で(?)表現していた。
人懐っこい表情のりんごが、こちらを向いてほほえんでいる。
なんだ、その落書き…いや、イラストは!?
内と外がつながっているりんごのフォルム
見田宗介さんの著書「宮澤賢治 存在の祭りの中へ」のなかに、こんな文章がある。
宮沢賢治の書くもののなかには、<汽車の中でりんごをたべる人>というイメージが、くりかえし印象深くたちあらわれてくる『銀河鉄道の夜』の中でも、<鍵をもった人>である天上の灯台守が、いつのまにか黄金と紅のおおきなりんごをもっていたりする。(見田宗介「宮沢賢治 存在の祭りの中へ」序章
確かに、賢治作品のなかには、繰り返しこの「りんご」が登場する。
こんなやみよののはらのなかをゆくときは
客車のまどはみんな水族館の窓になる
(乾いたでんしんばしらの列が
せはしく遷ってゐるらしい
きしゃは銀河系の玲瓏レンズ
巨きな水素のりんごのなかをかけてゐる)
りんごのなかをはしってゐる
けれどもここはいったいどこの停車塲だ
(宮澤賢治「青森挽歌」)
見田先生によると、りんごはボールのようなとりつくしまのない球体ではなく、
「孔のある球体」であり、孔にむかって赤い外側が内部に吸い込まれていくような、
特徴的なフォルムだという。
みかんのネットを反対側からくるくると巻いていくと、りんごみたいな形になる。
あれはまさに、外側にあるものが内側に吸い込まれてできる形だ。
場づくりはいつも自分の内側から
この「宮澤賢治 存在の祭りの中へ」は、僕が学生の頃、鳥山敏子さんに「読んでみて」と勧められて、見田先生のことも知らずに手に取った本だ。
1993年、伊豆の白浜海岸で、鳥山さんと見田さんが開いた小さなワークショップに参加するため、東海道線に揺られながらこの本を読んだ。このワークショップへの参加が、僕がいまのこの仕事をするきっかけになったのだが、そのことはまた改めて書こう。
そんなわけで、僕はこの本を繰り返し読んでいたため、ノートに描かれた「りんご」を見て、ぴったりだと思ってしまった。
ゆるキャラブームだったこともあり、かなり軽いノリで「場づくりんご」と名付け、「場づくりクラス」のWEBやフライヤーなどに頻繁に登場してもらった。
なかには「このりんごでクラスへの参加を決めました」という耳を疑うような声もあり、いつも愛嬌よく励ましてくれる「場づくりんご」は、れんげ舎の人たちや、クラスの受講生の人たちにとっては、仲のいい友人のような感じなのだ。
まさかのLINEスタンプに
そんな「場づくりんご」が、まさかのLINEスタンプになって、本日発売された。
かわいい40種類のスタンプは、日常使いはもちろんだが、「場づくり」を実践している人にオススメのスタンプもある。
単にスタンプの告知だけ書こうかとも思ったが、「なんでりんごなの?」の問いにも、簡単に応えることにした。
ひょろひょろと長い手足は、「必要に応じて」伸びたり縮んだりするという。
ときには「常識を疑え」と厳しいことを言い、「明日は明日の風が吹く」と達観している。
ちなみに、このりんごを描いているのは、NPO法人れんげ舎の田中比香里。木凜の屋号でものづくりをしている。
以後、お見知りおきを。
*LINEスタンプはこちらから。
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