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私にはそれをする資格があるのか?

私には本当にそれをする「資格」があるのか?

いろいろな資格が増えました。「◯◯認定△△セラピスト」とか、たくさんありますよね。

「専門的な資格を持っているわけじゃないから、私にはできない」
「◯◯認定の資格を取得できたから、私にはできる」

みたいな声をよく聞きますが、本当にそうでしょうか?

 

「君は、なにか資格があってそれをやっているのかね?」

れんげ舎の活動のはじまりは、地域の子ども会活動でした。

毎週土曜日の放課後(当時は土曜日にも授業がありました)に子どもたちが集まり、
大学生のボランティアスタッフたちが場をつくっていました。

その活動が発展してれんげ舎ができたわけです。

れんげ舎ができてから10年間ほどは、毎週月・水・金の10時から20時まで、
小学校高学年以上の子どもはだれでも来ていいという、「子どもの居場所スペース」をやっていました。

学校のある時間帯のそういう活動は当時は珍しく、近年のように、あまり理解・歓迎されていませんでした。

れんげ舎の子どもたち

25年続く子どもの場

ある日「地域の実力者」みたいなおじさんに呼び出され、こう言われました。

「君は、なにか資格があってそれをやっているのかね?」

子どもの居場所スペースを運営するのに、資格は要りません。ただ、そこではいろいろなことが起こりますから、対処する力、サポート体制は必要になります。

僕はそのとき、「資格はあるのか?」と問われて、正直、少しびびってしまいました。同時に、実情をわかっていない、間違った質問のようにも感じました。

「資格を持っているから大丈夫」と考えるのは「素人」

例えば「認定◯◯セラピスト」みたいな資格を取得したとします。

その資格があれば、その人は、その仕事を十分にできるのでしょうか?

例えば人の心を扱う仕事で、「この資格があれば大丈夫!」なんていうこと、あるわけがありません。
こういう考え方で、「自分にはできる」と思い込むのは危険だと思います。

「私は資格を持っているから、やっていいんだ」と考える人は、
自分がそれをする資格のない素人であることを、証明してしまっています。

「資格」というのは、外側に基準があって、外側の基準に照らして、評価・判断されるものです。
それらは、実際的にその職業に就くにあたって、社会的に不可欠な資格かもしれません。

でもそれは、「必要だ」というだけのことです。

その活動をする「資格」、それをやっていいという「許可」、
それを最後の最後に与えてくれるのはだれでしょうか?

僕は、それは自分自身の心(内側の基準)だと思います。

“本当は自分はそれをやることができる/できない”、このことは、本人の心が一番よく知っています。

資格は、最後は自分で自分に出すのです。

資格がないから私にはできないと思わなくてもいい

逆に、「わたしには何の資格もないから…」と言って、自分の能力を認めない人もたくさんいます。
それを「活動に踏み出さない理由(言い訳)」にしている人も、たくさんいます。

でも、それはフェアな判断だと言えるでしょうか?

ニュースレターをつくるのがすごく上手なのに、「私は編集の仕事をしていたわけじゃないから」と言う人。
イラストが上手で描いてと依頼がきているのに、「私はプロのイラストレーターじゃないから」と言う人。

僕は、こういう謙遜は、無意味だと思っています。

他人と比較しなくていいんです。
(世界一にならないと、その仕事はできないのですか?)

それができるなら、ただ「私なりにできます」と言ってください。

自分で自分自身を認め、資格を与えてください。

当然のことですが、免許がないとできない仕事を無免許でやっていいとか、
資格がないと名乗れないを勝手に名乗っていいとか、そういうことではありません。

外部の権威に依存して、自分ではそれをやれるという確かさがまったくないのに、
「資格があるんだから」という理由だけでやってしまうのは問題だということです。

僕も、自分で自分に資格を与えて、いまの仕事をしています。

昔は「資格があってやってるの?」とよく尋ねられましたが、もう長い間、だれからも尋ねられません。
僕自身が僕に、心から資格を与えたからだと思っています。

他者と比較しなくてもいいんです。オリジナル、ユニークでOKです。

自分で自分をフェアにみつめ、できることはできると認め、
その上で、できないことをできないと認めてください。
(必要なのは、過剰な自信でも謙遜でもなく、客観性です。)

そこから自分がいまやれること、やるべきことが、きっと見えてきます。

(初出:メルマガ「場づくりのチカラ」2014年3月15日)

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